音楽家<細野晴臣>が、古き良き音楽から、新しい響きを持つ音楽までを、
ユーモアを交えて伝える独自のラジオプログラム。ここではその気になる選曲リストをご紹介!

2017-02-17

playlist - 2.12.2017

Opening TM:Minute Merengue/Harry Breuer
M1 : Parlez-Moi D'amour/Lucienne Boyer
M2 : 江戸木遣り/民俗音楽-日本
M3 : 下町の太陽/倍賞千恵子
Ending TM : The Song Is Ended/Stanley Black


そうだったんだね。下町と海とね、つながってくんだ。


先週に引き続き中沢新一さんをお迎えして。--先週は講義っていうかね、面白かったよ。動物の"対称性"、ポケモンの話・・今日は下町の話。「僕らの父親の世代、戦前じゃない?戦前はフランス映画が流行ってて、『巴里の屋根の下』とか『巴里の空の下セーヌは流れる』とか、ああいうパリ下町ものが日本人に愛好されたわけね。アメリカ映画もさ、slapstickなんか観てもあれ、下町ですよね。ブロンクスとか。日本の戦前のものすごい成熟してきたいい文化ってのは、ダウンタウンの文化。」--最近そのことばかりずっと考えてんのぼく。「でしょ?細野さんの音楽活動見てても、根っこのところに東京下町っていうのが深〜くセットされてるのが感じてきたんですよ。」--あるねぇ〜。感じてくれてるんだ~。「最初にかけてらいたい曲があって、フランスの戦前の歌謡曲、下町の曲。武満徹さんという素晴らしい作曲家がいて、この人の自伝・・」--ぼく、新聞に書評書いたよ。「少年時代にラジオをつけたら、フランスと日本の間で初めて電波が流れてくるって日に、最初にチューニング合わせたらこの曲が流れ出して…電撃に打たれたという。音楽は素晴らしい、音楽家になりたいという原点。素晴らしいなと思う。」--ぼくもそこを読んで、これは書評書けると思った。この人好き!と思ってね。「武満徹のすべての音楽の原点がね、パリの下町の愛の歌というのが素晴らしいと思います。」--その曲はLucienne Boyerが歌ってます--♪1 "聞かせてよ愛の言葉" (Parlez-Moi D'amour)


>>細野さんにとっての下町
--さっき言ったフランスの古い映画ね。マルセル・カルネとかね。好きだったんだよ〜。
ジャック・タチは子どもの頃に『ぼくの叔父さん』観に行って、それが音楽の原体験かもしれない。
帰りにシングル盤買ってもらった覚えがある。

>>中沢さんの原点>>お父さんがお風呂で歌う歌。パリの空の下。エノケンのダイナ。

「ぼくもここのところ築地関係のこと色々やってて、東京の下町の文化って一体何なのかって
 気になるんですよね。江戸が出来てくる過程とかね。やっぱり、佃島ってのがねぇ。。」
--佃が最初でしょ?ぼく前、佃、月島に住んでたから。
「佃島ってとこを調べたり歩いたりしてると、いやここは相当な、、。」
--古いっ。あのね、住吉神社が素晴らしい。あそこはね…すごいとこ。ぼくにとっても。
なんかね、霊験あらたかっていうか・・あははは!おばあちゃんじゃないけど。
「僕ほら前、大阪アースダイバーやってて。大阪も住吉なんですよね。
 佃島の人たちは元々大阪の人たち。この漁師たちがどういう人達だったのかなと調べたら、
 大阪夏の陣とかにも関係してる人たちで。やっぱり海賊衆ですね。海民中の海民。
 家康と親しくなって、江戸へ一緒に出てこいって。」
--最初に江戸に入った人たちだもんね。
「まだ銀座も日本橋もない頃に。小石川に住んでいたらしい。
 だんだん埋め立てで日本橋ができて。自分たちの王国がやっぱり欲しかったのよね。
 で、当時砂州みたいな佃島を島に仕立てて作り上げて移住していった。
 江戸の下町文化の一番古いとこががあそこに残っちゃったんだね。」

>>>住吉神社の龍神さま>>>
--大きな声じゃ言えないけど、、雨の神様じゃない?
むかし、狭山で(2005年のハイドパーク・ミュージック・フェスティバル)
土砂降りの中コンサートやった時に、住吉さまの龍神さまにお願いしたらやんだよ。
霊験あらたか。あっはっはっは…
「久しぶりに細野さんのそういう話聞くなぁ、、笑」

>>佃は伝統の島。文化も古い。海民文化。
「佃島の人たちが日本橋魚河岸っていうのを中心になってつくり、その後築地に移転。
 小田原から来た漁師たちが一番多い。」

「東京の文化を考えるてみると、、築地の移転問題で、
 お金のことばかり問題にされるんじゃない?でもね、そんなことじゃないんですよ。」
--そのことちょっと言いたいんだけどね!
「築地の文化って、東京の下町文化ってこともあるけども、
 日本の海民文化全体に繋がってるのね、実は。
 日本の文化のベースをそれが作ってるから。ものすごく重要なことなんですよ。」
--そうなんだよ、一番最下層にずーっと生きてる大事なことだよね。
「これを次の世代に伝えてく。これが日本の観光資源としても最高なんですよ。」

>>南砂町の商店街、東陽町などの話
ここは夢の国だと思わけ。自分も外国人のような気持ちになるわけ・笑。
ここは無くならないでほしいと思う。

>>大山(板橋)の商店街の話
--あそこらへんがすごいんだよ、感動するの。
「おんなじだよ〜僕も感動した。」
--見た目がまずすごいし。
「それから食い物もうまい。」
--そう!食い物もうまい。
「メンチカツのうまかったこと。」
--んんん〜〜っ!揚げ物の街!!あははは!
[一同笑]
今日は天ぷら食おう!>>大興奮の細野さん

「海民音楽ってことでいうと、深川の方の…木場なんかの、"木遣り(きやり)"ってあるでしょ?」
--木遣りいいね〜。大好き。
「あれはちょっと日本離れした音楽ですよね。」
♪2 "江戸木遣り"--民俗音楽-日本

「日本人のね、そういうルーツを成した海民文化っていうのは、
 南の方、南中国とか台湾から来てるじゃないですか。
 南中国と台湾から出た人たちが太平洋へ散っててポリネシア行ってるんですよね。
 日本人とポリネシア人って神話ものすごい似てるし、音楽もメンタリティーも似てる。
 先週のハワイの話じゃないけど・笑
 なんか根底にそういうわーっと海の彼方に広がってくものがあるんですよね。
 それが、東京下町に息づいてるってところが、感動しません?」
--その話聞くとね、ちょっとやる気が出てきたね。
そうだったんだね。下町と海とね、つながってくんだ。考えたことなかった。

「なんで最初にシャンソン聴いていただいたかっていうと
 シャンソンってさ、基本的にフランス、パリの下町の音楽でね。
 決して洒落てなんかいなんですよ。オシャレでもなければね。
 そういうものと心が交流してた日本人…下町のハート持ってね。
 そういう精神共同体みたいなね〜それが僕ね、理想なんだよね。」

>>下町的人間の共同体
「これがね、ちょっとね、トランプと違うんだよね。
 ああいうアメリカ人って下町じゃないんですよね。
 もう一回、下町的な、、共同体ってのがね、
 もう一つ大きいものとして立ち上がって欲しいと思ってるんですよね。」

倍賞千恵子--♪3 "下町の太陽 "



posted by admin at 00:00 | daisy holiday 2017